株式分割とは
株式分割とは、例えば1株を10株にする等、1株を一定の割合に応じて分割することです。
株式分割による効果としては、下記のような効果が挙げられます。
- 発行済株式数が分割割合に応じて増加する。
- 1株あたりの価値が下がる。
- 自己株式(金庫株)も増加する。
株式分割を上場企業が行うと、株式数が増加し株価が下がるため取引が活発に行われ、その結果、株価が上昇する事につながります。
株式分割の手続き
▮ 株式分割の決議機関
株式分割の決議機関は、取締役会設置会社であれば取締役会、それ以外の会社は株主総会となります。
▮ 株式分割と定款変更
定款変更を行うためには、原則として株主総会の特別決議が必要となります。
ただし、株式分割と同時に行う下記に関する定款変更については、取締役会決議で定款変更を行うことが可能です。
①発行可能株式総数の増加
株式分割の割合と同じ割合以下で、かつ、たとえ種類株式発行会社であっても、現状、1種類の株式しか発行していない会社であれば、発行可能株式総数の定款変更を取締役会決議で行うことが可能です。
②単元株式数の設定もしくは増加
その前後で株主の議決権が下回らない場合には、取締役会決議で単元株式数の設定、増加という定款変更を行うことが可能です。
▮ 株式分割と基準日
また、株式分割を行う場合には、効力の発生により、株主が保有する株式が増加することになるため、いつの時点の株主が株式分割の効果を得られるか、という基準日を設ける必要があります。
この基準日が定款に定められていない場合は、基準日の2週間前までに、下記2点を公告しなければなりません。(会社法第124条第3項)
- 当該基準日
- 基準日株主が行使することができる権利の内容
なお、基準日公告は、取締役会や株主総会での株式分割の決議より前に行うことも可能です。
また、取締役会のない会社や株主総会を開催することが難しくない会社においては、株主総会で株式分割の決議並びに定款附則に基準日及び基準日の経過により当該附則を削除する旨の定めを置く定款変更を行い、基準日を設定する事も可能です。
▮ 株式分割と種類株式
種類株式発行会社において、株式分割を行うにあたり、当該種類株主に損害を及ぼす恐れがある場合には、原則として種類株主総会の決議が必要となります。(会社法第322条第1項第2号)
ただし、定款に種類株主総会の決議を要しない旨の定めがある場合は不要です。この場合、株式分割に反対する種類株主は、会社に対して自身が保有する株式の買取請求を行うことが可能となります。そのため、会社は会社法第116条第3項乃至第4項の規定により、株式分圧の効力発生日の20日前までに、当該種類株主に対して通知または公告を行う必要があります。
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